#あの人の事を好きなままで、ずっと好きなままでいいと思っていた。
夜の闇のような悲しみの中に、ずっといたいと思っていた時があった。
悲しみの中にいて、思い出にひたって生きていきたいと思っていた。
傷なんて癒えなくていいし、悲しみが続いてほしいと思っていた時があった。
すごく好きだった人に、ふられた時、
「別れよう」って言葉を言われて、
心の整理も、決心も、別れの覚悟も持てないまま別れた後。
あの人の事を好きなままで、
ずっと好きなままでいいと思っていた。
あなたの気持ちは変わってしまっても、
私の気持ちは変わらないでいいと思っていた時が、あった。
このまま想い続けて、ひとりでいてもいいやって、
あの人を忘れるくらいなら、
思い出だけで、ひとりでいいやって、
そう思って過ごしていた日々があった。
どんなに傷ついたとしても、
あの人を忘れることが怖かった気がする。
まだ、元に戻れるかもっていう、
期待みたいなものがあったのかもしれない。
あの人をあきらめて、新しい人生に進んじゃうと、
もうふたりは完全に終わるって、思っていたのかもしれない。
でも、そんな風にずっと思っていたんじゃ、
人生は進まないし、
そんな場所に居続けたら、自分が自分じゃなくなっちゃう。
って、ある日、そう思えて、
なぜかふっとそう思えて、進めたんだ。
暗闇から抜け出すことができた。
私、どうやって、あの場所から抜け出したんだろう。
しばらく、闇夜の中にいたら、
闇の中に居続けることに疲れたのかな。
闇の中にいることは、
夜に休んで眠っているようなものなのかな。
だから、休んで、
生きる力が湧いてきたら、
もういいかって、もう大丈夫かって、
生きる力がたまってきて、
心が前に進むサインを出したのかな。
でも、あの悲しみの闇の中にいた時間があったから、
前に進む力が、知らず知らずのうちにたまっていた気がする。
無理に進もうとしないで、
じっとしている時間があったから、
泣いて泣いて過ごす時間があったから、
だから、前むことができたんだと思うんだ。
悲しみの闇も無駄じゃないのかな、
って、今は思えます。
#遠野まりこ
#大和書房
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遠野まりこ #恋は終わったあともまだこんなにせつない #別れても好き #東京の夕暮れ #泣きたくなる #夕焼け空 #カコソラ #夕焼けこやけ部 #前に進むための時間
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