■恋に落ちなかった瞬間
恋って一瞬で「好き」に落ちる場合もあるけど、反対に一瞬で気持ちが冷める場合もあると思う。
落ちるにしても冷めるにしても、それは何気ない出来事が多いんじゃないかな。
私は、恋に落ちなかった瞬間が２度ある。
１度目は、仕事で何度か話をしたことがある人との出来事。
仕事で話している時は、いいなって思っていたの。
おもしろくて優しくて、仕事もデキパキできる感じの人だった。
ある時、その人からあるライブに誘われたの。
そのライブは私も行きたいと思っていたものだったから、
よろこんでいっしょに行くことにしたんだ。
ふたりで出かけるのはもちろん初めてだったし、
新しい恋の予感もしてた。
ライブ当日。
待ち合わせの場所に現れた彼。
その彼の顔を見た瞬間、気持ちがすぅっと冷めちゃった。
格好が変だったとかじゃないの。
彼のかけていた眼鏡が…。
眼鏡の片方のレンズの端がちょっと大きめに欠けてたの。
それが、すごくイヤだった。
いくら笑顔を見せられても、生理的にイヤな気持ちになった。
普段仕事の時は、きちっとスーツ着て眼鏡だってきちんとしてたんだよ。
でも、普段は欠けた眼鏡が平気って…。
もう、その日一日いっしょにいることさえ憂鬱になった。
新しい恋の予感なんて一瞬でどこかへ行っちゃった。
なんだろう。
とにかく、自分でも分からないけど、欠けた眼鏡をかけて笑っている彼がダメだった。
２度目は、みんなでごはんを食べに行く友達のひとりとの出来事。
ふたりで遊びに行ったことはなくて、いつも会うのは何人かだった。
で、ある日私が仕事で遅く帰って来た時、
たまたま遊びから帰ってくる彼の車と自宅近くですれ違って、ごはんを食べることになった。
近くのファミレスで食べたのね。
すごく楽しかった。
ふたりで会うのは初めてだったから、
この人ってこんな人だったんだって発見もあったりして、話も盛り上がって、
「今度ふたりで遊びに行こうか」なんて話にもなって、
ちょっと付き合っている気分になったぐらい。
で、帰りに車で家まで送ってもらうことになって、助手席に座ったの。
彼がエンジンをかけて…。
そしたら、ラジオがかかった。
そのラジオ局が、私が絶対に聴かない局だったの。
彼が「ここの局の番組よく聴くんだ」って言ってきた…。
もうそこで、私の気持ちは「好きにはなれない」っていう方に走り出した。
そのラジオ局がどうのじゃなくて、
この人とは音楽の趣味も、ファッションも、生活スタイルが合わないって確信しちゃたの。
それじゃあ好きにはなれないよ…。
その後、その彼とはもちろん友達のままでした。
恋って、落ちるのも簡単な時があるけど、
「ダメだ」ていう気持ちになるのも、何気ないことのような気がする。
１回、そこがダメだって思ったら、いくらその他が良くても、
いっしょにいて楽しくても、私は恋としての「好き」にはなれない。
人を好きなる気持ちって、簡単で、繊細で、複雑で、残酷。
自分でコントロールできないから困るんだ。
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コメント
ィチゴさん
コメントありがとうです。
分かるでしょう。ふ、ふ、ふ。
でも、別に眼鏡がボロボロでも
キャラとかで許されるなら全然いいんだけど、その人はダメだったのです。
本、ありがとうです。
つらくなっちゃいますよね。あの内容。
自分で言うのも変ですが、
あの本書いた時、「ハッピーエンドではなく、暗い本を書く」って気持ちでした。
でも、そのつらさとか切なさの先に、
光が見えるそんな本にしたいなって。
もう少し時間がたったら、また読んでみてください。
投稿: まりこ→ ィチゴさん | 2006.12.08 午後 09時49分
こんばんわ。またまた深夜です（笑）
(*ﾟ▽ﾟ)*｡_｡)*ﾟ▽ﾟ)*｡_｡)ｳﾝｳﾝ
わかるわかると思いつつ失礼ながらちょっとクスッと笑えてしまいました。
今の彼が、初めて会ったときに眼鏡かけてなくてよかったって思って…。
彼が持ってる眼鏡、学生時代のからのもので
使い込みすぎてフレームが折れてセロハンテープでくっつけてあって、しかも時々使ってるみたいで((○o。(;ﾟ▽ﾟ)ノ（笑）
クリスマスプレゼントに眼鏡を買おうと計画中です…(A;・ω・)
それに、ラジオは昔々に同じような経験ありました。ちょっと、ひいたけど（笑）すでに付き合っていた人だったのでわたしも仕事で外に出るときいつの間にやら車の中で聞くようになってました( ﾉω｀*)
でも、何気ないことや思いもよらぬところで恋のスイッチって、急にOFFなることってわたしもあったなぁ～って思い出しました。
いろんな角度からいろんなお話しをされるまりこさんのブログはやっぱり大好きだナァって改めて思いました。いろんなことを呼び覚ませてくれる感じがするんです。
ゆっくりだけど本は2冊目を読み出しました。「恋は終わったあとも～」は、すごくせつなかった。自分とやっぱり重なるところが多くって、なぜか思うようにブログに感想が書けなくって。本の内容には、すごく共感したのに、どうしてだろうってちょっと戸惑いました。だから、読み返してみようって思ってます。まだまだ、自分で自分を整理できてないんだろうなって気づかされた気がしました。
投稿: ィチゴ | 2006.12.08 午前 04時11分
こんばんは。今日は、仕事が休みだったので久しぶりに温泉に行ってきました。すごく、リラックスできました～欲をいえばまりこさんの小説を一日没頭して読む日がほしいですけど（笑）。最近は感動する文章が多かったので、今日のテーマはドキッとしました。なぜなら、生理的に受け付けないって言葉で反応しちゃったからです。それは、例の大失恋を呼び起こすきっかけになった言葉だったからです。どうも、俺は間の悪い男らしく人が駄目だというテリトリーを犯してしまうパターンが続きましたから。でも、それは、俺だけでなく、みな同じだと考えることにしました。縁がなかった・・そう考え、つらいけど、悔しいけどこれも我慢ですよ。とは、言ったものの結局わかっていても、その場になると、そう行動できないと思います。だから、難しいのだと思います。じゃあ、奇麗事だけですむのかと思うとそうではないですし、実際、俺だって、人を傷つけているんだと思いますし平気でムカつく時とか死ねとか殺すとか言ってますから。（教育委員会が聞いたらタブーものでは？）それが、俺たち人間なんだって思います。自分勝手で、保身で、残酷で・・・。でも、それが人です。もしかすると、結果的に傷ついたことをいわれてしまったかっての想い人達も、俺を気遣い悩んでくれたかもしれませんし。あくまで推測ですけど。目に見えることがすべて真実じゃないって誰かに言われましたが、そのとおりだと思いますよ。傷ついたら、少し休んでまた立ち上がっていけばいい・・・そして、いつかは必ずとりあえずのゴール（成功がゴールではないと思うので）につけるかもしれません・・そう信じます。信じないものには、勝利は約束されません。今日の涙は明日の輝きのために・・
投稿: ルル | 2006.12.04 午後 11時27分